妻は文豪

毎朝、玄関でお見送りをする妻の姿を見て夫が嘆息する。
「うちに漫画家がいる」
だらだらスウェットにぼさぼさ頭にプラフレームのメガネにスッピン。そう、その姿は修羅場の漫画家。*1

今朝、十年来愛用している綿入れ半纏をこの冬初めて着用した妻を見て夫は言った。
「オレには君が井伏鱒二に見える」

私だったら妻が井伏鱒二なんていやです。夫は偉いね。

*1:偏見ですね。すみませんすみません。そういえば、原稿にペンを入れる時はきっちり和服を着る漫画家さんの話を読んだことが。帯で背筋が伸び眠れないし汚さないように集中できるとのこと。24年組の方だったような気がしますが本当ですか。