井伏訳のドリトル先生は昔の愛読書

そんなわけで

朝、風呂場から出てきた夫が体を拭きながら「おはようございます井伏先生! 編集者のくせにシャワーなんか借りてすみません! 原稿のすすみはどうですかっ?」などと小芝居をするように。玄関では「じゃ、原稿よろしくおねがいします先生!」と言いながら靴をはいている。楽しそう。
その設定はいかがなものかと問うと「いいじゃないか鱒二くん。阿佐ヶ谷文士村だよ。黒い雨」と嬉しそうに答える。よくわからないがまた違う設定のようだ。
井伏鱒二が妻ってどういう気持ちよと問うと「ぜつぼうてきなきもち」とにっこり笑ってさわやかに出社した。